cafe Off the Wall | 日記 | 美味しいコーヒーの話

最近、美味しい珈琲ってどういうものを言うのですか？美味しいって人それぞれなのではないですか？という質問をよく受けます。
そこで逆に美味しいと思ってる所を教えてくださいと聞くと有名なカフェ、雰囲気抜群の喫茶店、コーヒーショップがまず上がってきます。面白い事例があって、その方の言う美味しいというカフェや喫茶店の豆を買って別の場所でブラインドで飲んで貰うと「あまり美味しくない、どこの豆かわからない」と。もちろん淹れ方などが多少なりと違えども、その人の好きな味の筈なのにカップを前にすると評価は曖昧になりがちなのです。
今までの珈琲は流通経路が曖昧で、劣悪な豆も良い豆も混ぜ物にして国名だけの括りで売られていることが多くありました。《ブラジル、コロンビア等》。これはお米で例えると、品種や地域などを無視して《日本米》として売り出していたのと同じです。しかし「もっと美味しいものを」という思いが次第に《日本の新潟県の魚沼産の優れた生産技術をもつＡさんの特級畑のコシヒカリ》といった風に地域、気候条件、品種、農園等全て明確にし、その対価をしっかりと消費者が払うことで個性が際立つ高品質なコーヒーが数多く生産されてきました。

小難しい話になりましたが、もっと美味しい珈琲をと求めるならば、自分の味覚を開いてそのカップに向き合うことから始めることが大切だと最近は思います。色んな美味しいがあるのが珈琲の良い所ではありますが、まずは是非、お家で同じ条件で好きな店の豆を買って珈琲を淹れてみて下さい。その一杯に向き合うことできっと新しい発見があります。